<この記事を書いている人>
◆ 元転職エージェント(歴16年)&自身も5回の転職を経験。
◆ 転職系の企業メディアの監修・コラム寄稿も実績あり。
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今回の記事では、転職活動で年収交渉をしてアップしたいという方へ。
交渉をする際に気をつけなければならない点を解説します。
これを読めば・・・
この記事を読んでいただければ、自社と他社の「設定の違い」が理解できます。
そしてそれがハードルをあげることを防いであなたを結果的に救います。
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こんな方にオススメ
- 年収アップを目指して転職活動をしている
- 内定を得た後の年収交渉のやり方を知りたい
- 年収交渉をする場合に注意点があれば知りたい
目次
【オファー面談】年収交渉しても大丈夫?注意すべき3つのポイント
オファー面談での年収交渉には注意も必要
転職活動をしていて
- 「今の年収は絶対に下げたくない」
- 「年収下がる転職は意味がない」
そう思って年収交渉を考えている方も多いと思います。
SNSでも「年収アップを目指した転職」を考える人はとても多いです。
でも「年収交渉をすること」に悩む声が多く見られます。
年収も希望通りだったし、まぁまぁ、60点、70点くらいの感じかな。ちゃんと経験を積んで、次は年収上げに行く転職したいな。
— ラピスラズリ (@jwl_lapislazuli) January 12, 2024
転職をします!
理由は年収アップです。
今の職場は社員が10人くらいの頃からお世話になっている企業です(今では65人までになりました)。
やりがいはめっちゃあります!おそらく自分のスキルにも合ってるし成長めちゃくちゃしました!ただ年収が低い…
やはりお金は大事です>>続く#転職— マッツマン@結婚式までにかっこよくなる人 (@_mattsuman_) September 10, 2023
選んでるからダメなのは分かってる。ただ前の年収下げたくない……。今後に必要だし親からもいっぱい助けてもらったし、アラサーだし。
— noe ❀ 休職→退職→転職活動中 (@n_chma) September 10, 2023
そもそも年収の交渉をすることはできるのでしょうか?
ポイント
結論、できますが「注意」が必要です。
具体的な注意点は3番目の項目で解説します。
この注意点を押さえないと・・・
注意
例え交渉に成功しても、入社後に自分の首を締めることになります。
転職活動で年収をあげるということは、簡単に聞こえて実は「とても難しいこと」なのです。
加えて転職での「年収アップ=キャリアアップ」と考える人も多いですが、イコールにならないのも現実です。
転職で年収が増加したケースは40%以上
参考に、厚生労働省が調査した「転職による賃金増減」でのデータを見てみましょう。
転職で賃金が・・・ | 増加した | 変わらない | 減少した |
20〜24歳 | 43.6% | 26.7% | 24.0% |
25〜29歳 | 47.1% | 20.5% | 31.5% |
30〜34歳 | 44.4% | 22.2% | 32.9% |
35〜39歳 | 43.3% | 22.2% | 33.1% |
40〜44歳 | 43.7% | 21.8% | 33.0% |
45〜49歳 | 36.2% | 23.7% | 39.3% |
※100%未満部は「不明」回答
次に「増加した」「減少した」と答えた人の増減の割合別をみてみましょう。
増加した | 減少した | |||||
3割以上増加 | 1割〜3割未満 | 1割未満 | 3割以上増加 | 1割〜3割未満 | 1割未満 | |
20〜24歳 | 7.5% | 19.4% | 16.7% | 2.5% | 12.8% | 8.7% |
25〜29歳 | 8.2% | 22.9% | 16.1% | 6.3% | 15.5% | 9.7% |
30〜34歳 | 9.4% | 20.9% | 14.2% | 6.2% | 17.4% | 9.3% |
35〜39歳 | 8.4% | 18.6% | 16.3% | 9.4% | 15.6% | 8.1% |
40〜44歳 | 10.0% | 20.2% | 13.5% | 7.9% | 16.7% | 8.5% |
45〜49歳 | 9.6% | 17.5% | 9.0% | 10.8% | 17.4% | 11.2% |
※合計100%未満部は「不明」回答
出典:平成27年転職者実態調査の概況|厚生労働省|直前の勤め先及び現在の勤め先の状況(表13)
ここには
- エージェントによる交渉
- 個人での交渉
- 交渉なし
の全てが含まれます。
年収が増加した転職者は・・・
だいたい・・・
「30%台後半〜40%台前半」で5割未満です。
3割以上の増加は最大で1割程度。
上がっても1割から3割の間が一番多くなっています。
転職で年収が減少した方の数値も24%から39%の割合でありますので、しっかりと把握しておくと良いでしょう。
「少なからずの変動はある」ということが言えます。
転職経験者の年収交渉経験
転職大手のエンジャパンがミドル世代を対象にアンケートを取りました。
まずは「転職時に年収交渉をした事があるか?」について。
回答は下記のようになりました。
なんと回答した人の95%が「年収交渉の経験あり」でした。
これは後述しますが、ミドル世代のため交渉材料となる「経験」が武器になるからとも言える内容です。
次に「年収交渉で最高どのくらいアップしたか?」について。
結果は下記のようになりました。
年収ベースで150万円までの金額でアップしたかたが多いという結果です。
これもミドルだからこその交渉材料で納得を得られた結果だと思われます。
ーー
では若い世代での年収交渉ではどうすればいいでしょう?
どうしても「年収アップの転職」を狙うのであれば・・・
ポイント
交渉も含めて「転職分野のプロ」である転職エージェントに任せることをお勧めします。
それだけ「年収アップの転職」とは本来難しいものなんです。
なぜ「年収アップの転職」が難しいのか?
次の項目では、ここについて解説しますね。
check>>ブラック企業排除の求人でホワイト転職を【第二新卒エージェントneo】
参考
オファー面談で何を聞いたらいいのか?と悩む方へ「質問リスト」を解説しています。
合わせてご参照くださいね。
-
【オファー面談】5つの質問リスト。エージェント活用で社員と面談も
オファー面談での年収交渉に注意が必要な理由
年収アップの転職が本来難しい理由。
それには下記の2つの要因があります。
< 年収アップ2つの必須要素 >
年収アップを納得させるための「根拠」
その年収で貢献できる「イメージ」を与える
年収アップを納得させるための「根拠」
同じ職種でも企業によって「賃金テーブル」というものがあります。
在籍年数や役職などで「等級・号俸」が設定されていることがほとんどです。
特に異業種への未経験での転職となれば「金額の相場自体」が変わります。
ポイント
本来ならばアップを希望するのにあなたが提供できる「それなりの材料(根拠)」が必要です。
ただ単に
- 「今の年収は欲しい」
- 「年収アップしたい」
だけでは「年収に固執している」と相手のイメージを悪くする恐れがあるからです。
これだけのことができるから求めている、という明確な材料がまず必要です。
交渉した年収で貢献できる「イメージ」を与える
- 「これまでのキャリア」
- 「候補先企業での業務」
この2つ間に「マッチする部分」を見つけて、貢献できることを「具体的にイメージさせる」ことが必要になります。
それがなければ前項と同じように・・・
注意
まだ働いていないのに、仕事内容(義務)より待遇面(権利)を主張しているという印象を与えかねません。
面接先企業の業務に「経験を絡めて説明する」という高い技術が求められます。
ーー
これを知らずにこちら都合だけでの年収交渉をすると・・・
注意
例え成功しても、転職先では「前職より上のポジションの仕事」を求められる可能性も大きくなります。
求人情報や転職エージェントからの「相場感の聞き出し」
この必要な情報収集をした上で、後述する「適切なタイミング」での交渉が重要です。
転職エージェントは・・・
ポイント
最初から相場の違いなどを熟知して、あなたの活かせるポイントをまとめて上手に企業側に伝えてくれます。
確実に年収アップを狙うのであれば是非活用してください。
まだ活動前、交渉段階の前であってエージェントを利用していないのであれば、交渉することを前提に登録・利用しておくことをお勧めします。
< 転職は情報戦 >
その上で次の項目では、「自分で」年収交渉をする際の注意点を解説します。
参考
オファー面談で聞きにくい「希望年収」、求人票通り出ないといけないのか?の悩みについて解説していますのでご参照ください。
-
【希望年収】求人票に沿って伝えるべき?面接の答え方「3つの注意点」
オファー面談で年収交渉をする際の注意点(単独での転職活動編)
自分でハードルを上げないために
- 「内定承諾後」の交渉は基本的にしない
- 候補先の会社の「賃金テーブル上の自分」を知る
- 下限は譲りたくない気持ちは「ちらつかせる程度」に
順に解説しますね。
1.「内定承諾後」の交渉は基本的にしない
内定が出るまでの選考過程で「希望年収額」は聞かれているはずです。
聞かれていない場合は、
- 書類に記載の「希望金額」を参考に進んでいる
- 求人に書かれている「募集要項」通りに進んでいる
という前提にになります。
内定が出るとあなたを雇用する条件が書かれた「雇用条件明示書」という書類が出されます。
出されずに承諾するかどうかを迫られた場合は、後でトラブルになるきっかけになるので、必ず書面で提示してもらってください。
そしてその書類は、全ての選考の内容を検討した上で出されるもので正式な書類です。
注意
これを承諾した後で年収交渉を行うのは基本NGと考えてください。
例えうまくあげることができたとしても印象はよくありません。
ポイント
交渉は「オファー面談での1回」がベストです。
あまりに粘って交渉すると「お金に執着している」という印象になります。
入社後の「自分のハードル」を自分であげることになり苦しむ原因になることがあります。
そこだけに執着しないで「総合的な判断」を忘れないでください。
2.候補先の会社の「賃金テーブル上の自分」を知る
選考過程で希望年収の話になった時、一方的に自分の欲しい額を伝えるのではなく・・・
ポイント
「現職ではこれくらいでしたが、御社の賃金テーブル上はいかがでしょうか?」
そう聞いてみてください。
まず現状の自分が「候補先企業で適切な金額なのか?」
これを確かめる聞き方をすると相手に対して好印象を与えます。
ポイント
交渉は相手と「気持ち良く意見を合わせる」ことが最終着地点です。
最終的に合致せず断るにしても、その場で相手企業の規定を知っておく。
このことで、今後の活動での企業規模感での給与相場を把握することができます。
今の企業での給与額が高すぎるのか、そうでないのかが把握できます。
3.譲りたくない気持ちは「ちらつかせる程度」に
どうしても現職の年収をキープしたいのであれば「譲れる下限の金額」を決めておきます。
その上で、今回の転職ではそれを「参考」にしていることを伝えましょう。
なぜなら・・・
絶対条件にすることで、合わなければ「その金額が出せるかどうか」だけで合否判断が出てしまうのを避けるためです。
ただし、前述の通り企業によって同じ仕事でも賃金テーブルは違います。
ポイント
- 自分がこれまでやってきたこと(過去)
- 現在身に付いているスキル・資格(現在)
- それを持って候補先に貢献できること(未来)
これらを明確な根拠にして納得させる「材料」を示すことに注力しましょう。
企業がそこに「投資価値あり」と判断すればあなたの納得する金額が提示されるはずです。
それを下回るということは、
- その企業ではその額ではもっと上のポジションの仕事をする必要がある
- その会社での同じ年収の人にスキル的に達していない
そういう判断ということです。
これが何社も続くようであれば、現職が通常の賃金テーブルではない可能性が高いです。
一見、現職が良い企業に思えますが・・・
注意
他社より高い賃金テーブルの中で長く働くと「減額の転職しかできなくなる」ということです。
それも1つ年齢を重ねるごとに評価は変わっていきますので、シビアな判断を求められます。
ーー
もしも交渉、貢献ポイントをうまく伝える自信がない場合は遠慮せずエージェントを頼ってください。
私も16年の間で多くの給与交渉をしてきました。
下記にこれまで当サイトで紹介した推奨エージェントのまとめを贈ります。
プロの交渉力から学べることも多いと思いますので、ぜひ無料で使い倒してくださいね。
check>>希望と適性をマッチさせる高い交渉術【厳選エージェント13選+α】
check>>新卒時の情報不足を取り戻す【第二新卒エージェント15選+α】
< 転職は情報戦 >
オファー面談での年収交渉で「売り込む術」は何にでも応用できる
販売職でも営業職でも何かを販売する時、契約を取る時には
- 「買う利点(メリット)」
- 「得られる付加価値(ベネフィット)」
これらをお客様に説明をすると思います。
年収交渉も原理は同じで、商品が「あなた自身」になるということです。
自分の辿ってきたキャリアを過去〜現在〜未来で棚卸しして伝える術を身につければ、そのスキルはどこでも通用します。
ポイント
いかに相手方に「未来に続くストーリー」をハッキリとイメージさせられるかが勝負です。
転職エージェントを利用される方は、年収アップを果たした時にはエージェントに「その方法」を聞き出してください。
自分では知り得なかったアピールポイントを得ることができて、違った角度からの物の見方ができるようになります。
結果として・・・
金銭面ばかりを前面に出さずに「スキルを材料にした交渉」ができるように必ずなります。
私自身もエージェントという仕事を通して、書面の段階である程度その方のアピール方法が浮かぶまでに鍛錬されました。
あなたが自身の魅力を存分にプレゼンし、希望の転職が叶うことを心から応援しています。
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